海外の現地の子供達は英語をどうやって勉強をしているか、ご存じでしょうか?
日本なら、義務教育である小学1年生から国語の授業で読み書きについて学びますよね。
オーストラリアでは義務教育が幼稚園年長(プレップ)から始まり、そこからフォニックスなどを中心に英語の基礎の勉強が始まります。
今日は、オーストラリアの現地校の年長でどのように英語が教えられているか、紹介したいと思います。
また、実際に使っている教材なども紹介します。
日本でおうち英語をされているご家庭でも取り入れられることが多いと思うので、是非ご参考にしてくださいね。
- 海外の現地校でどのように子供達が英語を学ぶか知りたい
- 子供の英語教育をどう進めていくか悩んでいる
- 海外の教育事情に興味がある
オーストラリア現地校での子供の英語学習法の概要
オーストラリアの現地校(幼稚園年長)では、以下のような流れで英語の基礎を学びます。


リーディング、ライティング、スピーキング、リスニングを並行して学習
まず、フォニックスやトリッキーワード(フォニックスのルールに則らない単語)を学び、総合的な英語の基礎を培っていきます。
そのうえで、それを着実なものとするために、例えばワードビルディングアクテビティやストーリーテリング(絵本の読み聞かせ)を並行して行っていきます。
また、絵を使ったQ&Aなどでスピーキング力を培ったり、ライティングの勉強も同時にしていきます。
幼稚園から宿題が出る
オーストラリアでは、プレップ(幼稚園年長)から宿題が出るところが多いです。※学校によります。
でも日本で言う「ドリル」のような宿題ではなく、授業でやったアクティビティを家でも親と楽しみながら復習する程度のものです。
英語が母国語である現地の子供はその課題をしていなくても支障はないようなものですが、英語をこれまで学んでこなかった我が子はこの課題が英語の基礎を築く良い勉強となっています。
オーストラリアの現地校での英語学習方法
フォニックス・トリッキーワード【英語の基礎】
フォニックスとは、英語の文字(綴り)と発音のルールのことです。
例えば、「a、b、c」は、「エー、ビー、シー」ではなく、「ア、ブッ、クッ」と発音します。
このような読み方をフォニックス読みと言い、実際にプレップ(年長)で学ぶフォニックスは以下の通りです。


また、同様に学ぶトリッキーワード(サイトワード)とは、フォニックスのルールに則らない単語のことです。
こちらは例外かつ頻出用語ということもあり、最初から読みを丸暗記してしまう方が早いです。
プレップ(年長)で習うトリッキーワードは全部で135語ありますが、一部を紹介します。


フォニックスとトリッキーワードを学ぶことで、初めての英語を見ても読めますし、聞いて綴りをイメージすることができます。
英語の基礎と言えるフォニックスは年長が始まってすぐから、トリッキーワードはterm2(2学期)から学び始めます。


絵本の読み聞かせ【リーディング、スピーキング】
日本と同じように、オーストラリアでも英語を学ぶには絵本の読み聞かせは非常に大切だと言われています。
学校では年齢相応の話が面白い絵本を読んでもらったり、動画を観たりしているようです。
宿題として課される絵本は、「本人も自力で読めるレベルの絵本」、いわゆるORTなどの多読絵本です。
例えば、一番最初の宿題は、ORT(Oxford Reading Tree)のSongbirdsの本でした。
1ページに1文くらいの本当に短文なので、フォニックスとトリッキーワード(サイトワード)を数ヶ月学んだ子供は、自力で読むことができていました。
また、こちらのシリーズは最後のページに、子供に内容を理解したか聞く質問が書かれています。
学校からも、ただ絵本を読みきかせるだけでなく、
- (読む前)タイトルからどんな話だと思うか
- (読んでいるとき)今何が起きているか、どのような解決策があるか
- (読み終わった後)どの場面が一番楽しかったか、重要人物は誰だと思うか
- 一緒に絵本を声に出して読んでみる
など、絵本を通じて質問をする、絵本を使って音読の練習を一緒にすることを推奨されています。


ワードビルディングアクティビティ【リスニング、スペリング】


ワードビルディングアクティビティは、フォニックスの基礎をより確かなものにするためのもので、毎週宿題として課されます。
音を聞いて、アルファベットのカードを並び替えるといったもの。
フォニックスを習い始めて3ヶ月ほどですでに楽々これができていたので、フォニックスの効果はすごいなと感じました。
絵を使った応答【リスニング・スピーキング】


宿題で課されるもので、絵を見て親が質問し、子供が英語で答えるというもの。
例えば、海の絵だと、以下のような質問をします。
- I’m thinking of something that you can carry sand or water in.(砂を運んだり水を入れたりするもの何だ?)
- The crab, starfish, octopus and dolphins are all called…?(カニ、ヒトデ、タコ、ドルフィンをあわせてなんていう?)
- What is different about the starfish and the fish?(ヒトデと魚、違いはなに?)
スピーキングだけでなく、思考力も鍛えられそうな質問がプリントに書かれています。
書きの練習【ライティング】
ライティングは主に学校でやっていて、宿題ではありません。
プリントにひたすらアルファベットの練習をしたり、学校でも自分の名前や簡単な文章をアクティビティの中で書いているようです。
日本でのおうち英語にどう生かすか
現地校での英語の学習方法は、日本でのおうち英語、英語教育にも非常に役に立つと思っています。
日本ではどうしても多くの日本人が苦手意識を持っている「スピーキング」に意識がいきがちだと思います。
でも、年長頃からは、スピーキングだけでなく、フォニックスやトリッキーワード(サイトワード)で基礎を作り、リーディング、リスニング、ライティングとバランスよく学習することでより基礎が身につくかもしれません。
※もちろん、子供のタイプや年齢にもよります。
また、絵本の読み聞かせをただするだけでなく、その内容を英語でコミュニケーションすること、子と音読することも非常に大切だと感じます。
ワードビルディングアクティビティは、ラミネートさえあれば家でも作れそうなので、試してみても良いかもしれません。
まとめ
以上、オーストラリアの現地校(プレップ)で、英語の基礎をどのように学んでいるかを紹介しました。


上記に加えて、学校の教室を見ていて思うのは、学びのタネが至るところに撒かれていることです。
例えば、教室の片隅には恐竜に関するコーナーがあり英語で説明が書かれていたり、教室の真ん中にあるディスプレイには「right」「left」などが書かれていたりします。
英語を身近なものにすることで、英語へのハードルが下がり、自然と身についていくのかもしれません。
こちらは406個ものステッカーが入っています!
毎日目にするものに英単語のステッカーを貼るだけでも、自然と英語を覚えるきっかけになりますよ。
また、英語教育をするにあたっての私の中でのバイブルはこの本。
現地校での学習方法などと照らし合わせても、どれも納得いく内容ばかりで、非常に信頼のおける内容だと感じます。
以上、少しでも参考になれば嬉しいです。




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