海外、特に英語圏の国では幼稚園からプレゼンやスピーチの力を育む「show and tell」が行われています。
子供がオーストラリアの現地校に通い始め、授業内容で驚いたのは「自分の意見を話す機会の多さ」でした。
幼い頃からこれだけ話す機会があり、スピーチ教育を受けていれば、大人になった頃にはプレゼン力は極めて高くなるわけだと納得しました。
今日はオーストラリアの幼稚園でされている「show and tell」の内容について紹介したいと思います。
英語教育をされている方はもちろん、されていない方でも、是非ご家庭でも取り入れてほしいなと思う内容です。
- 海外の幼稚園・学校で行われている「show and tell」について知りたい
- 自分の子供には、意見をちゃんと言える人になってほしい
- 海外の幼稚園での教育に興味がある
show and tellとは


show and tellって何?
「show and tell」とは、自分の好きなものなどのものを持参し、show(見せて)、tell(話す)という、いわばプレゼンする機会です。
プレゼンのあとには質問タイムがあり、質問に答えます。
アメリカ、イギリス、オーストラリアなど英語圏の国では幼稚園から授業の中で行われています。
子供が通うオーストラリアの現地校幼稚園でも年中からあり、現在年長の子供もよくスピーチの機会があります。
show and tellをするメリットは?
メリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
プレゼン力がつく
人前で意見を述べることで、プレゼン力が間違いなくつきます。
堂々と、論理的に分かりやすく、時に心に訴える話し方をする―。
私も人前でプレゼンをすることが多い部署にいたことがありましたが、プレゼンがうまくできるかはどれだけ場数を踏むかだ、ということを身をもって経験しました。
日本では大学の研究室やゼミなどでプレゼンをする機会がようやく始まるという印象ですが、海外では幼稚園から当たり前のようにやっています。



英語圏の人々はプレゼンが上手なのは、幼い頃からの教育があるからなんだね。
質問の意図を捉え応答するコミュニケーション能力がつく
質問タイムで、聴衆から質問をされれば、プレゼンテーターは質問に答えます。
質問に答える際も、「質問の意図を捉え、的確に応答する」というコミュニケーション能力が必要となってきます。
これも、場数を踏めば培われるものだと、私自身感じています。
話を聞く力、質問力がつく
プレゼンをすることも大切ですが、プレゼンを聞く側としても「聞く力」を養える絶好の機会です。
また、show and tellでは聴衆が質問をすることが多いです。
大人になっても、できる人は本質を問うような「質問力」があると感じます。
幼い頃から質問をする癖をつけ、その力を養うこともメリットだと言えると思います。
オーストラリアの幼稚園でのshow and tellの例


年長が始まってから数ヶ月の間に、すでに数回のshow and tellがありました。
幼稚園年長のshow and tellのテーマ
具体的には以下のようなテーマで実施されました。
- 家族について(家族の写真とともに話す)
- 飼っているペットor飼ってみたいペットについて(写真とともに話す)
- 好きなおもちゃについて(おもちゃを見せながら話す)
show and tellの進行例
好きなおもちゃについての例で話します。
Hello. My name is 〇〇.
Today I introduce my favorite toy.
This is a teddy bear of koala.
I always carry this koala and I go to bed with this every night.
Do you have any question?
When did you get it?
I got it on my last birthday.
Who gave you the teddy?
My father gave me.
Why do you like it?
Because it is cute and fluffy.
Do you have more questions?
Thank you all for listening.
※質問者は、5W1Hを意識しながら質問すると◎
その他のスピーチ教育
show and tellのように何かを持ってきて説明しなくとも、オーストラリアの幼稚園では他にも発表する機会はあります。
週末の出来事を話す
毎週月曜日には、「週末に何をしたか」ということを一人ひとり立って発表しています。
それに対して、クラスメイトや先生が質問をして答えているようです。
絵本の要約を発表


一人ひとりに課題図書(世界の名作絵本)と、その内容を示す絵が渡されます。
絵は順不同になっているので、切って、話の順番に並び替え、発表用ノートに貼り、内容を要約して発表するというもの。
発表するときには、「Next」「After that」「Finally」などの接続詞をうまく使うように先生からは指示されました。
家でもできるshow and tell
以上、オーストラリアの幼稚園でのshow and tellなどの実際の例などを紹介しましたが、スピーチ教育はおうちでも十分することができます。
例えば、以下のようなテーマで発表する機会を定期的に設けるだけでも、十分良い経験になります。
- ご飯を食べるときに今日何があったかを一人ずつ話す
- 毎週、何でもいいから好きなものについて発表する場を設ける
- 誕生日などでほしいものをプレゼンする
- お出かけしたい場所をプレゼンする
- 食べたいものをプレゼンする
- 工作やブロックで作った作品を発表する
- ピアノなどを演奏し、質問タイムを設ける
英語でプレゼンすることで英語力の向上につながりますし、英語的思考法(結論ファースト)も定着しやすくなるとは思います。
ただ、日本語で行っても、自分の意見を論理的に分かりやすく伝える練習になり、とても貴重な機会にはなることは確かです。
英語でやるハードルが高くても、まずは日本語で試してみても良いかもしれませんね。
まとめ
以上、海外の幼稚園・学校で取り入れられているshow and tellなどのスピーチ教育について紹介しました。
幼い頃から当たり前のように自分の意見を言う場を設けることで、自分の意見を自信を持って言える、あらゆる場で活躍できる人材になると思います。
話題になったこちらの育児書でも、プレゼン力の重要性については紹介されていました。
我が家も学校でのshow and tellのサポートはもちろんのこと、家でも積極的に取り入れていこうと思っています。
皆さんも是非一度、ご家庭でも試してみてくださいね。






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